天窓のサイズや種類、
どのように決めたらよい?
……そう思ったら、次にやるべきことは実はもう決まっています。
それは、どのような天窓をつけるか、選ぶこと。
ここでは、天窓の種類やサイズ、取付位置など、どんな選択肢があるか、そしてどのように選べばよいかをご紹介します。
長いおつきあいになる理想の我が家につける天窓です、たくさんある中から選ぶというぜいたくな難問にはじっくり取り組み、家づくりを楽しんじゃいましょう。

天窓にはどんな種類がある?
天窓はまず、開閉させないFIX(フィクス)タイプと開閉できるタイプとに分けられます。また、開閉式の天窓では、それを手動とするか電動とするか、さらにはIoTを活用するかの選択肢もでてきます。
▶︎採光のみを求めるなら…フィクスタイプ
開閉のための設計や部品がいらず、シンプルな構造なので、最も安く天窓をつけることができます。もちろん、天窓に共通のメリットである部屋が明るくなることはバッチリ期待できます。


とはいえ、天窓のもうひとつのメリットである通風性を活かさないのはずいぶんもったいない話です。
風が通って換気性能が高いということは、エコな暮らしの基礎ができているということ。
天窓なしでも十分な通風を確保できる作りになっているお部屋であれば、フィクスタイプがおススメです。お部屋の通風性については工務店さんに相談してみましょう。

▶︎開閉式タイプ
通風量が一般の窓の4倍とも言われる天窓のメリットを活かすことができるのが、開閉式タイプです。気持ちの良い自然な風の流れが生まれるのに加えて、暑い時季には排熱も行え、家全体の快適さアップにとても効果的。


夏の強すぎる日差しにも、ブラインドで太陽光をさえぎりながら天窓を開けられる構造のべルックス製品なら、気にせずに過ごせます。

天窓の開閉は手動でも電動でもできますが、どちらにするかは、吹き抜けの天井に付けるなら電動というように、取り付け位置から考えるのがいいでしょう。
なお、電動のものの中には、雨センサーが雨滴を検出すると自動的に閉まり、人間が大あわてで窓を閉めて回らなくてもすむという、便利なものもありますよ。

▶IoTタイプ
電動開閉式の天窓の中でも最新式となるのが、IoT技術を取り入れたタイプです。スマートフォンなどから簡単に操作できるのはもちろん、起床・就寝時間といった住む人の暮らしやスタイルに連動した、高機能なシステムを組み込んだものもあります。
きめ細かな対応が可能な、最新のIoT天窓を日々の暮らしに取り入れちゃう。なんだかワクワクしませんか?


天窓のサイズと数 ~リーズナブルな設置のために~
せっかく天窓を取り付けるなら、「コストパフォーマンス良く」と思う方も多いはず。そこで、少々テクニカルな話題になりますが、サイズと数についてご紹介しますね。まず、採光の視点で考える場合、天窓のサイズは照らしたい床面積の10%が目安と言われています。
一方、通風の視点で考える場合は、LDKなど居室全体の床面積の3%が必要と言われています。
設置を考えているLDKが20㎡なら、採光のためには2㎡、通風のためには0.6㎡の天窓が必要ということですね。

えっ、じゃあ、採光も通風も必要なら、結局は床面積の10% のサイズで、(フィクスタイプより高い) 開閉式天窓にしないといけないの?!

「連窓」にするという手があるんです。連窓というのは、窓をいくつか並べること。
次の写真は、連窓2ヶ所でバランスよく採光と通風を得ている展示場です。(堀田建設株式会社ブログより)



とは言っても、ここに書いた数字はあくまで目安。立地や屋根の勾配など、その家の設計上の特徴というか個性もあるので、具体的なサイズの選定は設計のプロにお任せしましょう。
ここでは、連窓という手段があることだけ知っておいてください。
まとめ
天窓のサイズや種類を選ぶときに大事なのは、「天窓に何を求めるか」です。採光だけでいいのか、通風も追求するのか。これは天窓を設置するために、ある意味、いちばん大事な部分になります。施工に入ってしまう前にしっかり工務店と相談しながら、決めていきましょう。時間もお金も無駄なく進められると安心ですから。